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Channel: 今生ハイライト
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職をAIに奪われる営業マンと政治家とペットたち

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近い将来、我々人類は職をロボットに奪われてしまうと言われてしまっている。テキパキとロボットが仕事をこなす中、人類はロボットのメンテナンス要員と化してしまうようだ。

 

いずれ営業もロボがこなすだろう。

「いつも格別のご高配にあずかり…」という面倒なメールのアレもロボが自動的にこなしてくれるのだ。

「ほんのお気持ち程度ではございますが…」と渡す菓子折りもロボが代わりに買いに行ってくれる。人気店だった場合、行列に並んでくれるだろう。もしも途中でテレビ番組のロケが来た場合にも代わりに答えてくれるはず。

営業先では相手もロボを使ってくるに違いない。「ま、まあまあおっしゃりたいことはわかります」というまだるっこしい例のアレもなくなるに違いない。

そのうち「大事な営業ロボットなのに裸はないんじゃないか?」とか言い始める人もチラホラ現れ始めて、ロボにスーツを着せる文化もはじまるだろう。

「A社はこれだけのお金を提示してくれてるんですがねぇ…」と渋りながら交渉するアルマーニのスーツを着たロボ。「いやもう…それはもう…長い付き合いですから…」と長年の付き合いを武器にするキートンのスーツを着たロボ。その攻防戦を固唾をのんで見守る作業服の営業マンたち。

交渉がうまくいかない夜は、「聞いてくれよ、今日ロボのやつが失敗しちゃってさ」と妻にグチるタンクトップにトランクスの営業マン。「あら、ほんとイヤになっちゃうわね」と夫の愚痴を聞くアンパンマンパーカーの妻。ベッドに入るころに、昼の商談の失敗を思い出し「あのハゲが!」と愚痴る全裸の営業マン。「そう、大変ね」と夫の愚痴を聞くアンパンマンパーカーの妻。

 

ロボットは政治の世界でも当たり前と化す。国会ではすべての議員がロボを導入する。ある者は、居眠りをマスコミに指摘されないためにロボを出席させるだろう。ある者は、ヤジをロボに代わってもらうだろう。

きっとスマホをつかって遠隔操作で操作するに違いない。ここぞとばかりに「何を言っとるんだ!」ボタンを連打し、余計なカロリーな消費しないようになる。たまに否定すべき場面で「そうだそうだ」ボタンを押してしまって慌てることもあるに違いない。

 

ロボットはペットの世界でも浸透する。『AIBO』は「実際に犬を買うよりコスパが良い」と皆が導入する。

そのうちAIBOは散歩をするようになる。エルメスの服も着る。飼い主たちは散歩が面倒なので、お散歩ロボに行かせるだろう。「ワンワン!」「バウワウ!」とはしゃぐAIBO。「いやぁ〜ウチのワンちゃんがすみませんね、ほんと」「いえいえ、そんなことないですのよ。元気なのはいいことですわよ」とお散歩ロボたち。その様子を横目に走るジョギングロボ。そしてその健康的なロボをいやらしい目でジロジロ見る不審者ロボ。そのロボが出したゴミを狙うカラスロボ、松ぼっくりロボ、公園ロボ、空ロボ、地球ロボ、宇宙ロボ…。


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